屋形船を楽しみたいけど、酔うのが心配でためらった経験はありませんか?船酔いは実は「脳の混乱」が原因で起こるといわれています。
事前にしっかり対策をしておけば、その不安を和らげられることをご存知でしょうか。
今回は、船酔いが起こる仕組みと乗船前に押さえておきたい対策、酔いを感じたときの対処法について解説します。安心して屋形船を楽しむために、ぜひ参考にしてください。
どうして酔うの?船酔いの原因
船酔いの原因は「感覚のズレ」による脳の混乱です。
人間は、内耳(三半規管や耳石器)、目、体(筋肉や関節)の3つの感覚器官からの情報を脳で統合し、自分の体の状態を把握します。
船の揺れを三半規管や耳石器が感知して脳に伝える一方で、目から入る景色や体の感覚がそれと一致しないと、脳は矛盾した情報を処理しきれず混乱します。その結果、自律神経が乱れ、めまいや吐き気といった症状が現れます。
さらに、船内のにおいによる不快感、不安や緊張といった精神的な要因、疲れや睡眠不足、空腹・満腹、水分不足なども船酔いを悪化させる原因となります。
船酔いしたくない!屋形船を楽しむための5つの対策
船酔いを防ぐには、事前の準備と船上での過ごし方を知っておくことが大切です。ちょっとした工夫を取り入れるだけで、不安を軽くし、屋形船を思い切り楽しめます。
ここでは、船酔いを予防し、快適に屋形船を満喫するための5つの対策をご紹介します。
1.乗船前は軽めの食事にする
船酔い対策は、屋形船に乗る前から始まります。空腹や満腹は酔いやすく、体調にも影響します。
乗船の1〜2時間前までに、うどんやおにぎりなど消化の良い軽食をとるのが理想です。揚げ物といった油っこい料理は胃に負担をかけるため避けましょう。
2.前日はしっかり睡眠をとる
睡眠不足や疲労は船酔いを引き起こす大きな原因です。前日はできるだけ早めに休み、十分な睡眠をとって体調を整えることが重要です。
万全なコンディションで乗船すれば、船酔いのリスクを軽減し、屋形船の時間をより快適に楽しめます。
3.事前に酔い止め薬を服用する
酔い止め薬は、乗船の30分〜1時間前に服用するのが望ましいとされています。酔ってからでは効き目が弱まるため、事前に準備しておくことが大切です。
酔い止め薬には、眠気が出にくいタイプや水なしで飲めるタイプなどさまざまな種類があります。自分に合った薬をあらかじめ用意しておくと安心です。
4.乗船中は視線を遠くへ向ける
船酔いの原因のひとつは目から入る情報です。視覚と体の感覚がずれると脳が混乱し、酔いやすくなります。
乗船中は進行方向の遠くや動きの少ない景色を眺めるのがポイント。読書やスマホ操作など手元を見続ける行為は、船酔いを誘発しやすいため控えるようにしましょう。
5.新鮮な空気を取り入れる
船酔いを防ぐには、新鮮な空気を意識することも大切です。定期的に窓を開けて換気し、外の空気を取り入れると気分がリフレッシュできます。
デッキ付きの屋形船なら、時々外へ出て潮風にあたるのもおすすめ。心地よい風が船酔いの不快感をやわらげてくれます。
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屋形船の船酔いに関するよくある質問
屋形船に初めて乗る方や、過去に船酔いを経験したことがある方は、乗船前に不安を感じることも少なくありません。
ここでは、よく寄せられる質問をいくつかご紹介します。
どこに座ると酔いにくい?
船酔いが心配な場合は、船体の中央付近に座るのがおすすめです。重心のある中央部分は、最も安定しており、揺れの影響を受けにくい構造になっています。
反対に、船首や船尾は波の影響を受けやすく上下の揺れが大きくなる傾向があります。安定感のある中央寄りの席で過ごすことで、船酔いのリスクを抑えやすくなります。
屋形船でアルコールを飲んだら船酔いしやすい?
屋形船でアルコールを飲む場合は、できるだけ控えめにするのが安心です。少量であれば問題ないこともありますが、飲みすぎると船酔いを助長したり、胃に負担がかかって気分が悪くなることがあります。
また、酔い止め薬を使用している場合は、アルコールとの相性が悪いこともあるため注意が必要です。飲むときは空腹での飲酒を避け、ゆっくりと適量を心がけましょう。
船酔いしてしまったらどうしたらいい?
船酔いを感じたら、我慢せずに早めに対応することが大切です。
症状をやわらげる方法として、以下のように対処するのがおすすめです。
- 横になって体を楽な姿勢にする
- 衣服の締めつけをゆるめる
- 外の新鮮な空気を吸う
- 遠くの景色をぼんやり眺める
- 緊張をほぐしてリラックスする
屋形船のスタッフは船酔いへの対応に慣れています。気分が悪いときは、遠慮せず早めに相談しましょう。
船酔い対策をして屋形船体験を思い切り楽しもう
屋形船で酔う原因は、体の感覚のズレによる脳の混乱や自律神経の乱れです。睡眠不足や満腹・空腹の状態は船酔いリスクを高めるため、前日はしっかり休養をとり、軽食を済ませてから乗船するのがおすすめです。
不安がある方は、乗船前に酔い止めを服用しておくと安心です。乗船後は遠くの景色を眺めたり、新鮮な空気を取り入れたりすることで快適に過ごせます。
祝良屋の屋形船は、波の穏やかな堤防内を航行するため揺れが少なく、船酔いが心配な方でも安心してご利用いただけます。
さらに、マグロの解体ショーやプロの音楽家による生演奏など、多彩な演出をご用意。思わず夢中になれる体験が盛りだくさんです。
初めての方でも、経験豊富なスタッフがしっかりサポートします。安心して特別な船旅をお楽しみください。

編集長・主任 屋形船コンシェルジュ | 高橋 知里